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「新連携」を考える

「新連携」を考える
経産省・中小企業庁が中小企業活性化の要とする「新連携」は、すでに1万件を超える相談が寄せられ(弊社もその一つですが)、認定件数は321件となっています。(07年3月現在)さらに事業化された案件が164件(146億)と成っているようです。複数の企業による協同・協力を前提としていること、コーディネーターによる多彩な支援メニューの存在など事業の革新・発展を目指す中小企業にとっては歓迎すべき内容も多数あります。ただ、手放しで歓迎できない面があることも事実です。その一つは窓口が全国を9地域に分けた経産局管内をエリアとしており、従来の都道府県単位の支援策からみて大幅に広域化されていることです。たとえば中部管内で見ますと、企業数比と認定比率の関係は下記のようになっています。域内の企業数比率に比べて、地元愛知県の認定比率が高く、遠隔県ほど低くなっていることが見て取れます。(望ましい姿は、企業数比率と認定比率が同数であると言える)これでは新たに地域格差を拡大してしまうことにもなりかねません。
県名 企業数 企業数比率  認定比率
岐阜 112000  16.9    9.5
富山 59000   8.9    4.7
石川 67000  10.3    19.1
愛知 339000  51.2    62
三重 85000  12.7    4.7
また、「新連携」は製造業向きの施策であり、サービス業・小売業では申請書を書く時点で戸惑ってしまうと言う声も聞かれます。さらに、「市場に近い」点を極端に重視することも「新連携」の特徴であり、社会的に必要だが時間がかかるテーマは敬遠される傾向にあるようです。いずれにしても、「新連携」制度の改善のために、実態をよく把握し、中小企業経営者の声を反映させて行くことも大切なことではないでしょうか?(M)