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びわ湖かがやきカンパニーvol.66 2016年12月 有限会社 池田牧場

びわ湖かがやきカンパニーvol.66 2016年12月 有限会社 池田牧場

東近江市の八風街道を永源寺方面へ。街道沿いの山間部でジェラートショップ、農家レストラン、アウトドア施設を運営する、池田牧場の代表取締役、羽田陽一郎さん(滋賀県中小企業家同友会東近江支部会員)を訪ねました。(取材/9月27日)

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酪農業に加え飲食・観光業へ参入

 池田牧場さんはジェラートが大変有名ですが、飲食業を始められたいきさつとは。

羽田 池田牧場が10頭ほどの牛で酪農業を始めたのは1956年のことです。その後、2代目の会長(池田義昭さん)が牛の数を増やし規模を拡大し、大手乳業メーカーへ生乳を卸していました。しかし、全国的な供給過剰から乳価が下がり、別の道を模索していたところ、専務(池田喜久子さん)の「ヘルシーなジェラートにしては」との発案がきっかけとなりました。
 最初は牛舎の一角で始めたのですが、搾りたての牛乳を使った〝酪農家のジェラート〞は次第に口コミが広がり、農道がお客さまで渋滞するようになりました。そこで地元の方々にも配慮し、牛舎だけを残して現在の山間部へ店舗を移転しました。ログハウスのジェラートショップに加え、専務の実家だった茅葺き屋根の古民家を移築し、地元の幸を提供する農家レストランもOPENしました。
 私がこの仕事に携わったのは2001年。ここでの初仕事は、関西系のテレビ番組の取材でした。テレビの影響は絶大で、〝酪農家のジェラート〞は一気に知名度が上がり、連日問い合わせが続くようになりました。

地元の良質な飼料用稲を使用
本来の甘さを残したミルク

 池田牧場のジェラートが人気の理由とは。

羽田 大切な牛の世話は、今でも会長が中心となって愛情を込めて行っています。永源寺の山々へ続くここ和南は、冷たく清らかな水が豊富で美味しいお米の産地です。地元農家さんから稲の実と茎葉をロール状にまとめた飼料用稲(WCS)を購入して牛に与えています。搾乳した生乳は低温で30分間かけてゆっくり殺菌します。一般的に売られている牛乳は、高温で2〜3秒間の殺菌処理であることに比べ、低温殺菌はより栄養価や美味しさを保った牛乳になっています。店で提供しているカフェオレを飲んでみてください。シロップを入れなくても甘味を感じますよ。この搾りたての美味しい牛乳をベースにしたジェラートが美味しさの秘
密でしょう。また、「自然豊かな森林のログハウスで、窓の景色を楽しみながら食べられるので一層美味しい」とのお客さまの声があり、のんびりリフレッシュしていただける環境であることも醍醐味のようです。

に支えられて今日まで
「農業」と「食」をつなぐ役割を

 今後の課題や展望とは。

羽田 ここまで来るまでは本当に多くの人たちの協力がありました。農家が新鮮な生産物を直接消費者へお届けするスタイルに共感してくださった方々、池田牧場のジェラートにほれ込んでオープン当初から変わらぬお取引をしていただいている店舗さま、熱意をもって設置交渉に来られる企業さまなど。また、人気に火がついたころ、目の回る忙しさですべてのご要望にお応えできず困っていたとき、お客さまの中でコンピューターに詳しい方が事務業務のコンピューターシステム化に協力してくださいました。
 ただ生産するだけでなく、「消費者の顔を見て商売ができないか」と考えた会長。人とのつながり、相互協力の大切さを早くから訴え、「農家」と「食」をつなぐ講演を県内外で行ってきた専務。TPP協定の行使で、食の安全や日本の農家の危機が叫ばれるこれからの時代ですが、利益だけを追求する会社にならないよう、今後も製品の品質を守りながら人とのつながりを大切にしていきたいと思っています。
 また、事業の新しい試みもスタートしました。それはずっと前からお客さまや県内の店舗さまからご要望をいただいていた、池田牧場の「牛乳」販売です。牛乳を販売するには、専用の設備に高額な費用がかかるほか、食品衛生法に基づく新たな法的申請手続きも必要です。また、賞味期限のない冷凍のジェラートとは違い、すぐに消費者の元へお届けするサイクルを構築する必要があるなど、多くの課題がありました。ジェラートの製造販売が好調だったこともあり、なかなか実現できなかった
のですが、何とか準備を進め実現できる運びとなりました。池田牧場の根底ともいえる「牛乳」の販売もぜひとも軌道に乗せていきたいですね。

有限会社 池田牧場
東近江市和南町2191
TEL:0748-27-1600
http://www.ikeboku.com/

「びわ湖かがやきカンパニー」に掲載希望の会員様は、同友会事務局までご連絡ください。
お申し込み多数の場合は、理事会等で掲載順を決めさせていただきますのでご了承ください。

滋賀県中小企業家同友会事務局
TEL 077-561-5333