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びわ湖かがやきカンパニーvol.70 2017年4月 株式会社ツジコー

びわ湖かがやきカンパニーvol.70 2017年4月

株式会社ツジコー

家庭用の照明器具から、植物栽培用の照明器具および生産工場システムを開発し、機能性植物の六次産業化を実現。時代を見据えた積極的なビジネス展開で業界の注目を集めるツジコー株式会社、代表取締役の辻 昭久さん(滋賀県中小企業家同友会 甲賀支部所属)を取材しました。(取材/2月24日)

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「光」の持つ新たな可能性を追求
世界で唯一、アイスプラントの
水耕栽培に成功

 植物工場向けの「照明」からさまざまなビジネスを展開をされていますが、これまでの御社の歩みとは。

辻 昭和38年、地元の木材を使った木製シェードを商材に創業を開始、その後は大手家電メーカーの協力会社を経て、主に家庭用の照明器具の設計・組立・検査を基幹事業にしてきました。時代の流れにより照明はLEDへとシフト、コア技術を活かし太陽光と似た3波長ワイドバンドLEDの開発に成功し、このLEDを用いた野菜の完全閉鎖型植物工場の設計・組立を実現しました。さらにそこで栽培する野菜をより栄養価の高い機能性野菜にする自動システムを開発し、特許を取得しました。農薬汚染の心配のない安心・安全な高機能野菜を天候に左右されず安定的に供給するシステムは、国内はもとより世界中で急速に需要が高まっており、さらに、3波長ワイドバンドLEDのUL/CSAを取得し、アメリカへの輸出も始まっています。 私が経営に携わってからの13年、日本経済は幾多の荒波を経ています。何もしなればこの会社もなかったかもしれません。今があるのは、大手企業の協力会社にとどまらず、自社による新しいモノづくりを追求し、チャレンジする行動力を失わなかったからだと思っています。

人間力の向上と徹底した予算管理
個人と組織を活かすマネジメント

 創業から53年以上。新規分野へ進出する技術力、安定した経営の裏にはどんな社内努力があるのでしょうか。

辻 現在、社員数は112名。工場の現場労働はどこも働き手が不足しています。当社の生産ラインでも、ベトナムの技能実習生が活躍しています。
 一方で開発の仕事では、将来を見据えた農業分野の事業に惹かれ、理系の学生や技術者から多くの問い合わせがありますが、ここに腰を据え、「共に夢を叶える」という気持ちで、じっくりと取り組んでくれると見込んだ県内の若者を採用しています。
 社員教育の取り組みとしては大きく2つ。一つは「社員力・人間力の向上」です。京セラの稲盛和夫さんが提唱された「京セラフィロソフィ」(企業人としての心得)をさらに簡潔にまとめ直した手帳「ツジコーフィロソフィ」を3年前に発刊し、毎日その内容を全社員で輪唱しています。「会社とは何か」「働くことは何か」「生きることとは何か」ということを常に意識することで、いつ、どんなときでも正しい判断ができるヒントになればと考えています。
 二つ目は「徹底した予算管理」です。部署ごとに予算を決め、数字を守るための経費の使い方を部署に任せ、毎月、部署単位の決算を行っています。これにより常にコスト意識を持って効率よく仕事を進めることができます。また、当社の従業員は男女ほぼ同数で、実力をしっかり評価する体制が従業員のモチベーション維持にもつながっているようです。総じて離職率が低いのも当社の特徴です。

次世代に向けた新事業に挑戦
健康食品・化粧品の「原料」開発
を推進

 今後、もっとも力を入れる事業とは。

辻 日本の農業者は高齢化し、各地で深刻な担い手不足となっています。また、近い将来、世界的な人口増で食物が不足する時代がやってきます。遺伝子組み換え食品による効率化が進む中、日本ではその安全性や倫理面についての懸念が広がっています。しかし一定のモラルを守ったゲノム編集(品種改良の技術)は、現実問題に対応する手段として避けられない流れでしょう。次の世の中に求められる「農業」分野に加え、もう一つ世界共通の関心事は「美容」と「健康」分野です。すでに
機能性野菜アイスプラントを粉末に加工し、栄養補助食品グラシトールとして製造・販売を進めていますが、さらに化粧品などの「原料」として抽出加工するという新たな事業に参入しています。その拠点に選んだのは、今なお自然の中で自給自足の暮らしが行われているラオスです。農薬や化学肥料に汚染されていないピュアな土地、ラオス固有のアーユルヴェーダ由来のハーブにも注目し、現地の人たちによる有機栽培と機能性成分の抽出加工を目指しています。
 健康食品・化粧品の「原料」の開発には莫大なコストと時間がかかるため、ライバル他社の追随は容易ではありません。ラオス事業が次世代の新たなビジネスチャンスをつかむことになると期待を寄せています。

ツジコー株式会社
(本社)甲賀市水口北脇1750-1
TEL 0748-62-2233
http://www.tsujiko.com/