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労働組合があってもなくても労使見解で自社経営の検証が大切~北近江支部会員オリエンテーション~

 滋賀県中小企業家同友会北近江支部会員オリエンテーションが11月21日(火)17:30~19:00まで臨湖で行われ6人が参加しました。

 川邉副支部長・兼組織委員長から「これまでは“同友会運動の発展のために”をテキストにオリエンテーションをしてきましたが、同友会型の経営実践のバイブルだと言われる労使見解そのものの学びが大切だと考え、読んでディスカッションすることにします」と説明があり、「人を生かす経営~中小企業における労使関係の見解~」を前書きから順番に輪読しました。

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 まず「読んでみて感想は?」との問いに「労働組合のある会社向けの提言みたいな感じがして、今ひとつピンとこない」という答えが。
 そこで、水野副代表理事からは、「わが社には労働組合があります。団体交渉では上部団体の役員から机を叩かれ卓袱台返しもされた程です。そういう労使対立の経験を踏まえて同友会の労使見解と出会い、経営指針を成文化して社員に嘘やごまかしのないオープンな経営を進めてきました。労使に対立があると、社員の生産性が下がります。結果として経営数字は悪くなり、社員の待遇も良くならない。一番大切なのは労使の信頼関係。労働組合の有る無しではなく、経営者が社員との信頼関係をつくることに心を砕き、経営指針による経営を地道に進めることが大切です」と経験を報告されました。

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 「労働組合があれば、社員の不満や要求が経営者に伝わりやすいのですが、組合がない会社では不満が水面下でマグマのようにくすぶり続け、気がつけば社内がガタガタになることもあると伺います。労使見解にある対等な労使関係となるように気を配り、コミュニケーションをする経営者の責任は、ますます大きくなっているのでは」との発言には「後継者として自分の仕事に手一杯で、社員が仕事に対してどんな思いを持っているかまで全く気が回ってい無いことに気がつきました。何とかしないといけません」というメンバーも。」
 一方、「農業経営では繁忙期は休みなし、閑散期にまとめて休むのが普通でしたが、家族と休日を持ちたいという社員の要望で社員の要望があり、思い切って週に一度計画的に休みを取れるようにしました。そうすることで、社員のオペレーション能力が高まり、生産性も上がっています。これからは、関連異業種(酒造業)とコラボして、ワークシェアすることで安定した仕事づくりにも取組みたい」など、社員の声をいかした労働環境の改善が会社の体質をより良く変えようとしている途中報告も行われました。

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 青柳支部長からは「最近、滋賀同友会が発行する“月刊共育ち”をテキストにして毎週ディスカッションしています。その中で会社や仕事に対する社員の思いをいろいろ伺い、私の考えもこうだよと説明することで、相互理解が深まっています。こういうことを繰り返すことが、実はとっても大切だと解ってきました」と共育ち活動の経験も報告されました。

 「中小企業における労使関係の見解」は読み合わせれば15分ほどの短い文章ですが、各章毎に課題を明確にして、どう取組んでいくのかを話し合うと、労働組合のる会社向きの内容ではなく、今現実に直面している企業づくりの課題を解決する重要なヒントになることが解りました。
(M・H記)