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経営理念が生み出す新たな仕事と経営者の姿勢~北近江支部12月例会~

滋賀県中小企業家同友会 北近江支部12月例会
2017年12月11日(月)18時30分~21時00分
北ビワコホテル グラツィエ
テーマ:前出産業株式会社の「経営指針」 ~実践が会社を強くする~
報告者:前出産業株式会社 代表取締役 前出博幸さん
参加者:22人

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・17~18年同友会で勉強をしている。
・1962年9月28日生まれの55歳。社長21年目であり2代目社長である。創業は昭和28年頃 設立は昭和49年1月19日で社長は父親。
・現在資本金2,000万円。従業員140名(内正社員28名)。前年度売上高5.5億円。
・経営理念は「新しい価値を創造・提供し、豊かな環境・文化・創造に貢献する。
・事業内容は電子部品受託事業、金属加工事業(価格決定権を持ちたい、飼い犬にならないよう)、観光事業、医療機器事業(平成28年5月~)、環境事業、薪ストーブ関連事業、発電モーター利用事業(現在開発中)
・経営指針作って15年 創る会は2002年17期にて
・現在があるのはすべて中小企業家同友会のお陰です。
・ITバブル時には月4,000万円の売上が500万円に。今までは努力や頑張りで売上を増やすことが出来たが、バブル時は経営者として何をしていいか分からず。
・経営指針を創る会へは、たまたま創る会の案内FAXを目にし、すがる思いで参加を申込んだ。
 創る会では
  自分が何をやりたいか 何のために 楽しむ
  何やさん? ただの下請け ⇒ 付加価値創造提供企業
  ビジョン…それ何? ⇒ 幸せの価値創造づくり
  など、ありたい姿を見出した。
・但し、まだ腹落ちしていない点もある。
・松下幸之助さんが唱えた三つの会社成功の条件
  絶対条件50% 経営理念の確立
  必要用言30% 社風(価値観の統一)
  付帯条件20% 戦略と戦術

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本物のチームワークの要素 5つあります。
1.和気あいあいで仲がいい
2.リーダーとメンバーの壁がない
3.優れたリーダーが存在している
4.チームの目標が明確である
5.メンバーの一人ひとりがそれぞれ100%の業務を進行している
6.現状肯定
7.目標に向かって一致団結
8.メンバーの能力の総和を上回る能力が発揮されている
9.成果が見えて共有化されている
10.リーダー1人の頑張りと能力で他より成果を多く出している

・我社の実践
①同友会で学んだことを実践する。それも継続して。
・社内研修会(経営指針書の共有)を年2回期初と下期初
・委員会活動(研修・広報・交流・環境改善・EA21(エコアクション)
・共育ち、社員勉強会(価値観共有) ※最も大事 
価値観が共有できないと経営理念の実践は難しい。ベクトルを合わすために
・新卒採用 ⇒ 8年前から毎年採れるようになってきた
・動機づけ、権限移譲、模範的態度(社長が言っていることと、やっていることが違わないように)

②凡事徹底で他社と差別化
・改善提案 4,170件/年(前期)
・改善指導会 (コンサルさんの入り、個々のテーマをフォロー)
・QC3級 製造業として社員は全員取得。2級を取得しているものもいる。
・成果の共有、採算の見える化(アメーバー) 月次決算、部門別の採算を見える化
※スーパースターはいないが少しずつの積み重ねが大きな力となっている

1.新しい価値とは 朝礼で唱和と理念について思う事を従業員さんが発表
2.とりあえずやってみようの精神 ⇒ 挑戦すること優先、失敗を許すこと
・行動してから考える
・徹底して考える。壁は自分の成長のために現れる
・壁が見えているから素晴らしい ⇒ 課題や問題が見えていれば良い
・たまには、「やりませんか?やります。」に落とし穴 ⇒ 与信管理も必要な時代
・2020年(前)不況に備えて
・2045年 AI、技術的特異点(シンギュラリティ)
 つまり将来について考えておくこと。製造業の未来はどうか、中間管理職はどうか等
・きっかけ①2007年~2011年
 自分の責任でモノづくりをやった。2017年は大手2社で売上の75~80%。(昔は1社で100%)
 中国の深圳でモノづくりを行い初めて海外に触れ合う。大手の飼い犬ではなく対等に。
・きっかけ②2009年~
 薪ストーブの開発
・海外ビジネス研究会(発足2012年~) 外から日本を見るとどうなのかという視点
・JICAの中小企業海外展開事業
・挑戦しなければ何も変化せず 挑戦する風土、環境をつくる
 ⇒補助金を使ってまでやるのは、中小企業だからこそ制度を活用(狙う)。中小企業はお金を残すことも考えなければいけない。
・最後の締めとしては 「動けば変わる」(世間は進歩、発展している。つまり動かないと後退いている。

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補足報告
・社員教育について共育ちを活用している。(従業員とパートさんの頻度は異なるが)
・月2回の会議。また月3回の内どれか1回に参加してもらう勉強会。
・年2回の研修で事業計画や実績を見る。また、社内外の研修を活用して教育。最近では「部長ゲーム」。
・事業継承にあたっては、当初母からは継ぐなと言われていた。しかし、父が市会議員に出た結果、従業員6~7人を雇用している中で店を閉めるか続けるかの決断を迫られた。
・昔は従業員を道具のように扱っていた。ITバブルで経営者としての力の無さを痛感し、そこで初めて経営者としての覚悟をした。

【グループ討論】グループ1の場合
荒木さん
・今年5月東近江で話(海外事業)、経営指針に軸をおいた話を北近江で伺いたかった。

青柳さん
・月4000万円あった売上が500万になった際にどのような心境になるのか。

嶋田さん
・何かを売るではないが、純粋に経営ばかり見る職種。前出さんは他業種に渡って仕事をされていることは珍しい。多岐に渡って展開しようしようとすると、リスク分散でき武器になる。税理士という仕事を経理だけでなく、親子げんか、恋愛相談も含め親身になって相談できるパートナーという役割。
顧問先にも学んだ事を伝えられるように。

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青柳さん
・月間共育ちは若い社員が3人入社したので実践している。しかしその反面、共育ちをするよりも、技術の勉強をしたらという声もある。しかし、分かってもらうために続ける。

前出さん
・昔は青柳さんの言うような状態であった。みんなが同じ健全な価値観を持っていれば何もする必要はない。特に中途採用は価値観の共有が難しい。しかし長く続けることで少しずつ浸透させていく。小さなことを継続してやっている強さは生まれてくる。

松尾
・従業員さんと会社の考え方は簡単に埋まらない。しかし埋めていくために、会社がまず決算などの数字を公表しみんなの頑張りの成果を見える化する。従業員さんの声を聞くためにアンケートなどを実施。

嶋田さん
・正社員さん新規採用が難しい。長浜北部という場所柄人が集まりにくい、かつ進学率が高いので高卒の社員は特に採用が難しく、パートさんを活用している状況。社長はワンマンだが班を5つに分け、極力話合うフォローし合うという体制を取っている。事務職でもコミュニケーションが多くなった。パートさんが仕事を覚えてもらうために話し合う。
・社長が誰よりも働いているのは事実。

青柳さん
・来年新社屋を建てる。プログラミングをしてロボット教室をする。人口が減る中でITにスポットが当たるが、FAも大事な工場の要素。教室を通して底辺を広げていく。10年後に1人でも、2人でも一般カスタマー向けに知ってもらえるように。ロボット教室という入り口で、家族がみんな知ってもらえる。知名度を地元で上げる。

前出さん
・何年先を見て仕事をしているか。経営者目線に近い従業員が増えてくると強くなる。

嶋田さん
・従業員と経営者とのずれが少なくなるのか。近い共通理念をどう見るのか。

前出さん
・従業員さんは何のために仕事をしているのかと聞くと、生活のためにという回答が多い状況。

嶋田さん
・経営陣が身勝手すぎる、従業員は分かっていない。双方に考え方のギャップがあるのでこれを埋めていくことが非常に難しい。

青柳さん
・経営情報がオープンになっているかどうかで従業員さんの信頼を得らえるかどうか、逆に従業員さんの声をどう拾い上げるか。

前出さん
・いかに経営者と従業員の間のパイプ役を作るのか(クッションとなる人財が必要)

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グループ1
・人財不足となる時代が目前であるので、どのように働き方改革を進めて従業員さんが定着する環境を作り上げていくかが重要。従業員さんと会社の信頼関係を築き、力を結集するためにはお互いの信頼関係が必要である。これには会社側から決算等の数字をオープンにしていくこと、従業員さんの声を拾い上げていく取り組みが重要である。

グループ2
・会社を強くするために経営理念の発表をしていく。面談や振り返りによって従業員の考えていることが分かってきた。部課長には伝わっているが一般社員にどこまで伝わっているかが難しい。社長、部課長、社員の三者懇談を今後計画。また社員持ち株会で関わりを増やす。

グループ3
・人財不足は否めない。自社の強み弱みが分からない。障害者さんに仕事で活躍してもらう仕組みを。
自社にあったチャレンジを行っていく。それに対する理念を成文化することで新しいビジネスチャンスにつなげていきたい。

グループ4
・従業員と上層部の立場でお客様に対して誠実な組織をつくる。スピード感あるコミュニケーションが必要である。社員研修を行い会社の強みを作っていく。これからやっていこうとすることを共有する。

(記録 北近江支部 松尾)