リンク集

過去ログ

2010年度以前の記事

滋賀同友会
携帯からも最新の
情報が見られます。

記事一覧

トップ > 今月の企業訪問

びわ湖かがやきカンパニーvol.66 2016年12月 有限会社 池田牧場

びわ湖かがやきカンパニーvol.66 2016年12月 有限会社 池田牧場

東近江市の八風街道を永源寺方面へ。街道沿いの山間部でジェラートショップ、農家レストラン、アウトドア施設を運営する、池田牧場の代表取締役、羽田陽一郎さん(滋賀県中小企業家同友会東近江支部会員)を訪ねました。(取材/9月27日)

ファイル 1698-1.jpg
ファイル 1698-2.jpg
ファイル 1698-3.pdf


酪農業に加え飲食・観光業へ参入

 池田牧場さんはジェラートが大変有名ですが、飲食業を始められたいきさつとは。

羽田 池田牧場が10頭ほどの牛で酪農業を始めたのは1956年のことです。その後、2代目の会長(池田義昭さん)が牛の数を増やし規模を拡大し、大手乳業メーカーへ生乳を卸していました。しかし、全国的な供給過剰から乳価が下がり、別の道を模索していたところ、専務(池田喜久子さん)の「ヘルシーなジェラートにしては」との発案がきっかけとなりました。
 最初は牛舎の一角で始めたのですが、搾りたての牛乳を使った〝酪農家のジェラート〞は次第に口コミが広がり、農道がお客さまで渋滞するようになりました。そこで地元の方々にも配慮し、牛舎だけを残して現在の山間部へ店舗を移転しました。ログハウスのジェラートショップに加え、専務の実家だった茅葺き屋根の古民家を移築し、地元の幸を提供する農家レストランもOPENしました。
 私がこの仕事に携わったのは2001年。ここでの初仕事は、関西系のテレビ番組の取材でした。テレビの影響は絶大で、〝酪農家のジェラート〞は一気に知名度が上がり、連日問い合わせが続くようになりました。

地元の良質な飼料用稲を使用
本来の甘さを残したミルク

 池田牧場のジェラートが人気の理由とは。

羽田 大切な牛の世話は、今でも会長が中心となって愛情を込めて行っています。永源寺の山々へ続くここ和南は、冷たく清らかな水が豊富で美味しいお米の産地です。地元農家さんから稲の実と茎葉をロール状にまとめた飼料用稲(WCS)を購入して牛に与えています。搾乳した生乳は低温で30分間かけてゆっくり殺菌します。一般的に売られている牛乳は、高温で2〜3秒間の殺菌処理であることに比べ、低温殺菌はより栄養価や美味しさを保った牛乳になっています。店で提供しているカフェオレを飲んでみてください。シロップを入れなくても甘味を感じますよ。この搾りたての美味しい牛乳をベースにしたジェラートが美味しさの秘
密でしょう。また、「自然豊かな森林のログハウスで、窓の景色を楽しみながら食べられるので一層美味しい」とのお客さまの声があり、のんびりリフレッシュしていただける環境であることも醍醐味のようです。

に支えられて今日まで
「農業」と「食」をつなぐ役割を

 今後の課題や展望とは。

羽田 ここまで来るまでは本当に多くの人たちの協力がありました。農家が新鮮な生産物を直接消費者へお届けするスタイルに共感してくださった方々、池田牧場のジェラートにほれ込んでオープン当初から変わらぬお取引をしていただいている店舗さま、熱意をもって設置交渉に来られる企業さまなど。また、人気に火がついたころ、目の回る忙しさですべてのご要望にお応えできず困っていたとき、お客さまの中でコンピューターに詳しい方が事務業務のコンピューターシステム化に協力してくださいました。
 ただ生産するだけでなく、「消費者の顔を見て商売ができないか」と考えた会長。人とのつながり、相互協力の大切さを早くから訴え、「農家」と「食」をつなぐ講演を県内外で行ってきた専務。TPP協定の行使で、食の安全や日本の農家の危機が叫ばれるこれからの時代ですが、利益だけを追求する会社にならないよう、今後も製品の品質を守りながら人とのつながりを大切にしていきたいと思っています。
 また、事業の新しい試みもスタートしました。それはずっと前からお客さまや県内の店舗さまからご要望をいただいていた、池田牧場の「牛乳」販売です。牛乳を販売するには、専用の設備に高額な費用がかかるほか、食品衛生法に基づく新たな法的申請手続きも必要です。また、賞味期限のない冷凍のジェラートとは違い、すぐに消費者の元へお届けするサイクルを構築する必要があるなど、多くの課題がありました。ジェラートの製造販売が好調だったこともあり、なかなか実現できなかった
のですが、何とか準備を進め実現できる運びとなりました。池田牧場の根底ともいえる「牛乳」の販売もぜひとも軌道に乗せていきたいですね。

有限会社 池田牧場
東近江市和南町2191
TEL:0748-27-1600
http://www.ikeboku.com/

「びわ湖かがやきカンパニー」に掲載希望の会員様は、同友会事務局までご連絡ください。
お申し込み多数の場合は、理事会等で掲載順を決めさせていただきますのでご了承ください。

滋賀県中小企業家同友会事務局
TEL 077-561-5333

びわ湖かがやきカンパニーvol.65 2016年11月 やわらぎ住宅株式会社

びわ湖かがやきカンパニーvol.65 2016年11月 やわらぎ住宅株式会社

ファイル 1685-1.jpg
ファイル 1685-2.jpg
ファイル 1685-3.pdf

 創業30年のやわらぎ住宅株式会社。近江八幡と彦根を中心に新築住宅やリフォームを手掛け、これまでの住宅施工棟数は1700棟。中小企業家同友会の共育部門にも携わられた同社の代表取締役社長、山﨑裕基さん(滋賀県中小企業家同友会東近江支部所属)にお話をうかがいました。(取材/9月20日)

滋賀県中小企業家同友会にて「教育(共育)哲学」にふれる

 中小企業家同友会では共育部門に携われていたそうですね。

山﨑 もともと企業家の集まりやサークル活動などはあまり積極的ではありませんでしたが、縁あって2004年に滋賀県中小企業家同友会に加入し、〝共育委員会〞の委員長を務めながら県内外での講演活動などを行っていました。
 同友会の活動の中で「教育(共育)哲学」にふれ、地域社会における企業の社会的役割について改めて私自身も勉強し直すこととなりました。哲学というと難しいイメージですが、小学生のころに哲学に興味を持っていたこともあり、企業人として哲学を学ぶことに抵抗はなく、むしろ興味や知識をより一層深めることになりました。

企業発展に欠かせないこと
それは、物事の「成り立ち」や「本質」を知ること

 教育(共育)哲学とは、主にどんな考えですか。それを御社で生かされていることとは。

山﨑 今や全社一丸となった経営理念の実践は、経営者にとって共通認識となってきました。経営理念に基づき、中長期の方針を立てて努力していても予期せぬ出来事が起こったり、自社では対応しきれない社会の変動があります。このような変化著しい社会情勢をくぐり抜け、企業を未来へつなぐためには、経営者が、また社員の一人ひとりが「物事の理」を知ることがとても大切であるということです。「そこに至る」には、必ず「理由」があるのです。壮大なスケールになりますが、宇宙の中での地球、地球の中での人類、人類の中での世界、そして日本、私た
ちの暮らし。広い視野で今起こっている事柄の根本、理由を知ることで進むべき方向や道筋が見えてきます。
 たとえば、当社の建築業に当てはめると、家づくりおいて、何のためにつくり、それを設置するのか。やわらぎ住宅が2020年までに推し進める地球環境に配慮したゼロエネルギー住宅、施工費用を抑え子育て世代が無理なく快適な暮らしができるよう工夫された住宅、暮らしを楽しむためにデザイン性を重視した住宅。住む人がどんな暮らしを望んでいるのか、それにはどんな家が必要なのか。その設備、その家をつくる理由をつくり手と住まい手であるお客さまが十分に理解し、共通の認識を持つことで、本当に満足できる家をご提供することができるということです。
 厳しい経営環境の中では、社員一人ひとりの現場での判断が求められます。経営者だけでなく、社員たちの自覚と学びが企業を成長させ、そして地域社会や世界を創っていくのだということを私は社員に説き続けています。

仕事に携わる人たちを支え
社会、そして世界を創造
壮大なビジョンで邁進

 今後の御社の展望とは。

山﨑 私たちがご提供する「家」とは、お客さまの暮らしのお悩みやお困りごとを解決し、新しい家で実現したい夢を叶えることです。それは単なるモノではなく、日々の仕事の疲れを癒し、家族を幸せにし、社会の基礎を育みながら生きる上でのベースを築きます。
 このような重要な役割を担い、お客さまにとって生涯で最も大きな買い物でもある「家」づくりをお手伝いできることに、私たちは大きなやりがいと強い責任感を感じています。
 また、家を建てることは、建築工事に関わる多数の職人の方々や業者さまの仕事を生み出します。住宅取得と共に、新たな車や家具、電化製品などの購入や買い替えを促し、地域経済を活性化させるものでもあります。そして、家が売れることによってわが社の社員に給料を支払うことができ、社員の暮らしを支え、家族が幸せになるお手伝いができます。
 創業30年、これまでに建ててきた住宅は1700棟。これからも仕事を通じて社会に貢献し続けることが私たちの使命だと考えています。
 そしてこれからは、これまでの見識を生かして私なりに物事を判断し、日々の実務に携わる後進たちの進むべき方向を導いていけたらと思っています。

やわらぎ住宅株式会社
近江八幡市鷹飼町北3丁目17-4
TEL:0748-32-0080
http://www.yawaragijutaku.co.jp/

「びわ湖かがやきカンパニー」に掲載希望の会員様は、同友会事務局までご連絡ください。
お申し込み多数の場合は、理事会等で掲載順を決めさせていただきますのでご了承ください。

滋賀県中小企業家同友会事務局
TEL 077-561-5333

びわ湖かがやきカンパニーvol.65 2016年10月 鈴木ヘルスケアサービス株式会社

びわ湖かがやきカンパニーvol.64 2016年10月

鈴木ヘルスケアサービス株式会社

彦根を中心とする湖東エリアで介護事業を展開する鈴木ヘルスケアサービス。鍼灸院から介護事業に乗り出し、15年で県下5箇所に事業拠点を置き、変化が著しい介護業界で躍進を続けています。代表取締役の鈴木則成さん(滋賀県中小企業家同友会北近江支部彦根ブロック会員)を訪ねました。(取材/7月14日)

ファイル 1720-1.jpg
ファイル 1720-2.jpg
ファイル 1720-3.pdf

地域のニーズに応え
鍼灸院から介護事業へ

 介護事業に参入されるきっかけとは。

鈴木 昭和52年頃より父が彦根で鍼灸院を営んでおり、大学や他院で鍼灸やカイロプティックを学んでいた私は、平成4年に家業に入りました。在宅訪問の鍼灸治療をしていたとき、「今の介護サービスに不満がある。民間でもいいから良いサービスを受けたい」との声をよく聞いていました。ちょうど介護保制度が始まる前で、鍼灸師にもケアマネジャー(介護保険制度の中で利用者のサービス管理をする人)の資格を取得できるようになり、また、地域の皆さんが困っていた介護サービスに関してお役に立てたらとの思いから、平成11年に訪問介護をスタートし
ました。そして、介護保険制度が施行された翌年の平成13年、デイサービスをスタートしました。
 鍼灸治療院が始めた介護サービスということで信用度もあり、利用者のニーズを把握しながら徐々にサービスを拡大し、現在では、居宅介護支援事業所3か所、通所介護サービス事業所4か所、グループホームと小規模多機能ホームを各1か所運営しています。

業界8割を占める女性介護職員
出産・子育てを経ても
働きやすい職場に

 高齢化という社会情勢を背景に介護事業者が増えています。御社独自の取り組みとは。

鈴木 少子高齢化が進み、ケアハウスや介護サービス付きの高齢者住宅が相次いでできていますが、異業種から介護事業へ参入する企業の中にはサービスの質が追いついていないケースもあります。
 サービスは「人の質」により大きく変わるものです。一般的に介護職は重労働、低賃金、高離職率といわれていますが、介護をする側が満たされていなければ、なかなか良いサービスはできないものです。「働く環境を整える」ということを会社として出来る限り取り組んでいます。
 5年ほど前から厚生労働省の施策である、仕事と生活の調和を推進する「ワーク・ライフ・バランス」の実現に取り組み、この業界では異例ともいえる年間休日日数125日、連続休暇も取りやすい状態にしています。また、出産と子育てをしながらも仕事を継続できる体制「くるみん」認定を取得し、男性の育休取得、時間有給や短時間勤務、子連れでの出勤許可など子育て中のスタッフをサポートしています。「くるみん」の認定取得に関しては、出産で休業する女性職員の仕事を周りの職
員でカバーすることができるかということを各部署で話し合い、全社員で納得しがります。
 また、人材育成にも力を入れ、介護福祉士や介護支援専門員の受験対策講て決めることができました。職は100人ほどいますが、風通しの良
い会社を目指すべく年に2回ほど私が接トップに伝えられることで、仕事へのモチベーションが上がり、壁にぶかったときの方向性を変えることにつな座を社内で開催し、無資格の方には、働きながら無理なく介護資格を取得する制度を整え、受講時間を含めて給与を支給しています。これにより多くの職員がスキルアップし、当社の介護サービス力を高めています。

医療系ケアの充実
地域を見守り、まちづくりに貢献

 今後の課題やビジョンとは。

鈴木 良いサービスを提供するには、多大な設備費用や人件費が必要で、経営力が問われることになりますが、介護福祉と利潤追求は対局にあります。利益が上がれば報酬が引き下げられ、定期的な介護保険制度の見直しは中長期的なビジョンを描くことを難しくしています。変化の流れが速く、ひたすら向かい風が続く介護業界ですが、何とか持続的、永続的に事業を続けるため、将来について真剣に考え、戦略を描くことが事業者にとって必要だと考えています。
 介護の現場では、医療・看護系のケアを求められることが多くなっています。個人で開業されている訪問看護ステーションとの連携を深め、医療系ケアの充実を図っていく必要があります。
 また、当社は地域のさまざまな相談窓口である「地域包括支援センター」を受託しています。民間企業が受託するのは県内では当社1社のみ、全国的にみても珍しいケースです。相談を待つだけでなく、一人暮らしの高齢者宅を訪問し、お困りごとや介護ニーズについての実態調査を行っています。さらに高齢者だけでなく、保育に欠ける子どもたちの支援や障害を持つ方々の雇用など、事業を通してより良い町づくりに貢献していけたらと考えています。

鈴木ヘルスケアサービス株式会社
彦根市後三条町350-3
TEL:0749-24-0656
http://www.suzukihealthcare.co.jp/

びわ湖かがやきカンパニーvol.63 2016年9月 オーパル オプテックス株式会社

びわ湖かがやきカンパニーvol.63 2016年9月

オーパル オプテックス株式会社
琵琶湖畔でウォータースポーツ体験事業を展開するオーパルオプテックス株式会社。手ぶらで気軽にウォータースポーツを楽しめる施設として、県内外から多くの利用客が訪れています。代表取締役の山脇 秀錬さん(滋賀県中小企業家同友会会員 大津支部所属)にお話をうかがいました。(取材/7月12日)

ファイル 1658-1.jpg
ファイル 1658-2.jpg
ファイル 1658-3.pdf

琵琶湖畔で親水性のある事業を
 ウォータースポーツ事業参入のきっかけとは。

山脇 オーパル オプテックスは、26年前、親会社であるオプテックス株式会社が社員の福利厚生の一環として設立しました。オプテックスの社長は学生時代にボート部に所属していたこともあり、社員だけでなく多くの人たちにヨット、カヌー、モーターボートなどのウォータースポーツを通じて琵琶湖の水に親しんでもらいたいとの思いから、一般にも開かれた会員制(個人・法人)のスポーツクラブとしてスタートしました。
 私はオプテックスで営業をしていましたが、ウォータースポーツに興味があり、オーパルオプテックス設立当初に異動を希望し、現在に至っています。

子ども向け団体客の
プログラム充実
湖上で水に触れる感動を伝える

 これまでの歩み、現在の事業の様子は。

山脇 バブルがはじけ、社会情勢が不安定になったころ、当社も会員制
のみで運営するには厳しい状況となり、体験教室やカヌースクールを始
めました。次第にグループや団体での利用が増え始め、現在では一般
の方々が滋賀観光の合間に立ち寄り、ウォーターボール、ウォーター
チューバー、ウェイクボード、カヌーなどを気軽に体験されるようにな
りました。ウォーターボールは琵琶湖レジャーの名物としてテレビなどでも取り上げられています。
 また、修学旅行や校外学習などの学校行事、スポ少などのイベントにも大変多くの利用をいただくようになりました。カヌーやドラゴンボート体験、琵琶湖のプランクトン観察やヨシ紙笛作り、外来魚釣りなど、様々な体験プログラムを用意しています。
 県外の人はもちろん、滋賀に住んでいても、琵琶湖に入る機会がない人は多いです。特に子どもたちには、湖上で五感を使って体感することで自然や琵琶湖の環境保護について改めて考えてもらえるきっかけになればと願っています。

大津から世界を目指す
子どもカヌー教室

 子ども向けのカヌー教室とは県内でも珍しいですね。

山脇 カヌー教室は今年で12年目を迎えました。当初は遊びのような雰囲気でしたが、現在は小中高の子どもたち約60名が所属し、そのうちの半数が選手コースを受講し、全国大会で1位2位の結果を出すほど真剣に取り組んでいます。指導は、オリンピックを目指しアジアでも上位の実力を持っていたスタッフが担当しています。体幹を鍛え、バランス感覚を養い、持久力をつけるなど、カヌーのトレーニングは成長期の子どもたちの運動能力を多方面から飛躍的に高めてます。本格的なカヌーのテクニックが習えると口込みで広がり、県外から通って来る生徒さんもいます。小学生でも大人が驚くほどの頑張りを見せる子どもたちもいて、大会での活躍はオプテックスの社員の皆さんも元気をもらっています。

登録スタッフの雇用確保
アウトドア専門職を目指す
若者の受け皿に

 今後の課題やビジョンを教えてください。

山脇 当社の社員は7人のみで、団体向けのイベントや水上スポーツの指導・補助は約70人のアルバイトさんたちに支えられています。カヌーやボートなどの経験者、学生、平日は主婦やシニア世代の方々もいます。ウォータースポーツは春から秋がメインになるため、冬は極端に利用がなくなります。そのため、登録してもらっているアルバイトの方々の雇用を維持できないという問題があります。空白の期間を解消するため、同じ問題を抱えるラフィティングの会社と連携し、冬でもできる自転車ツアーを企画しています。滋賀は、観光資源に恵まれていますが、
その特性を十分に活かした産業が未発達です。自然に親しみ、観光も楽しめる自転車ツアーを事業として軌道に乗せ、閑散期の業績確保と登録アルバイトの雇用確保を目指していきたいと思います。
 アルバイトの中には、スポーツやアウトドアの専門分野を学んだ優秀な学生もいますが、当社を含め彼らが正社員として就職できる受け皿が不足しています。もう少し業績を上げ、彼らがやりたい仕事に就くという夢をサポートできる企業になれたらいいですね。

オーパル オプテックス株式会社
大津市雄琴5-265-1 TEL:077-579-7111
http://www.o-pal.com/

「びわ湖かがやきカンパニー」に掲載希望の会員様は、同友会事務局までご連絡ください。
お申し込み多数の場合は、理事会等で掲載順を決めさせていただきますのでご了承ください。

滋賀県中小企業家同友会事務局
TEL 077-561-5333

びわ湖かがやきカンパニーvol.62 2016年8月 奥びわ湖を望む宿 つづらお 有限会社カンポ

びわ湖かがやきカンパニーvol.62 2016年8月


 奥びわ湖を望む宿 つづらお 有限会社カンポ

 西浅井町菅浦の湖岸集落は、平成26年に国の重要文化的景観に指定されました。この地の高台で「国民宿舎 つづらお」を経営する有限会社カンポの代表取締役・大橋延行さん(滋賀県中小企業家同友会会員 北近江支部所属)を訪ねました。(取材/6月22日)

ファイル 1634-1.jpg
ファイル 1634-2.jpg
ファイル 1634-3.pdf

奥びわ湖「国民宿舎 つづらお」
西浅井町から委託経営

 国民宿舎の経営に携われたきっかけとは。

大橋 昭和40〜50年ころ、豊かな国民生活と地方創生事業の一環として、国の財源を投入した国民宿舎が盛んに建てられました。低料金で気軽に楽しめる宿泊施設として、全国各地に350件ほどでき、「つづらお」も昭和50年に西浅井町の直営でオープンしました。
 ところが10年ほどで赤字に転落し、経営難に陥りました。当時の西浅井町が民間企業に売却する方向で話を進めたのですが、県、国、そして「つづらお」のために土地を提供し、宿の運営に関わっていた地元住民の反対に合い、認められませんでした。とはいえ赤字が膨れ上がった「つづらお」を誰かが何とかしなければなりません。そこで観光協会の役員を務めていた5人が、賃料を西浅井町に払わないことを条件として「つづらお」の経営再建を引き受けました。その5人のうちの一人が私
の父で、父の頼みで私は勤めていた旅行会社を退職して帰郷し、まだ2
8歳という若さでしたが他の4人の方々と協力して事業を引き継ぐことになったのです。

苦難の中で救いとなったのは
地元への想い、
支えてくれた人の温かみ

 宿の再建には大変なご苦労があったのではないでしょうか。

大橋 赤字決算の宿の運営を引き受けることは、決死の覚悟でした。
運営会社を設立し、徐々に業績が回復すると、西浅井町から年間120万円、240万円と収益に応じた賃料の支払いを求められるようになりました。営業努力で得たわずかな利益でさえもそのほとんどが賃料や税の支払いに消え、運営する私たちは生活できるギリギリの収入しか得られない状態が続きました。身銭を切ることはもちろん、時には親戚、縁者、友人にまで頼み込んで運転資金を工面したこともあります。語り切れないほどの苦労や逆風を乗り越えてきましたが、それほどまでして「つづらお」を守りたかったのは、やはり地元への熱い想い、そしてそんな
私を応援してくださった、たくさんの方々の存在です。
 私が前に働いていた旅行会社の上司たちは、特に苦しかった初期に多くの送客で救ってくださいました。中小企業家同友会では、多忙のため出席できずにいた私を「見捨てられない」と企業のトップである講師やメンバーの方々が、ここまで出向いて会合を開いてくださったこともありました。また銀行、税理士、弁護士、そして共に働いてくれた従業員たち、多くの人たちに支えられてきました。本当に有り難く、感謝の気持ちを抱いたものです。

地方創生に尽力
地域で愛され、
必要とされる存在に

 これからの展望とは。

大橋 少子化に伴い、地方の働き手が減少しています。湖北も例外ではなく、若い世代の定住・移住の推進が課題となっています。「つづらお」にご宿泊される若い方々の中には、自然豊かなこの地での暮らしに興味を持たれることもあります。本気で地方移住を検討される方には、1〜2週間ほど「つづらお」にご宿泊いただき、湖北地方の生活を疑似体験してもらうのも良いのではと考えています。また、スタッフには、自治会の役員など公的な仕事は積極的に引き受け、少しでも地元の役
に立つように指導しています。「つづらお」が生き残っていくためには、地方創生の担い手として自らが歯車になること。お客さまはもちろん、地域にとってなくてならない存在価値を築くことです。
 「人のために尽くしたら、いつかは子孫に返ってくる」という菅浦独特の精神を教え、「自分のためか?何のためか?」と自らに問いかけながら行動する行動指針を学ばせてくださったのは、私の従姉妹の配偶者に当たる前々社長(平成11年にご逝去)です。優れた人格と経営手腕で「つづらお」の経営再建に大きく寄与された方で、私はこの方に多大な影響を受けました。
 お蔭さまで現在の組織形態は安定し、長浜市とも良い連携がとれています。
 残っている債務超過を軽減し、現在経営を支えてくれている優秀なスタッフたちへ少しでもよい形で引き継ぐことが今後の私の役割だと思っています。

びわ湖かがやき カンパニー vol.61 株式会社 花職人

びわ湖かがやき カンパニー vol.61

株式会社 花職人

胡蝶蘭の生産業者は滋賀県下で3軒のみ。難しいとされる蘭の栽培から開花まで一貫生産し、高品質で花持ちの良い蘭を咲かせることで知られる東近江市の株式会社花職人。代表取締役の二宮輝彦さん(滋賀県中小企業家同友会会員 東近江支部所属)を訪ねました。(取材/6月13日)

ファイル 1615-1.jpg
ファイル 1615-2.jpg
ファイル 1615-3.pdf

胡蝶蘭を中心に
毎月5,500株出荷

 見事な蘭の花がハウス内に咲き誇っています。生産規模はどのくらいですか?

二宮 このハウス内では、白い胡蝶蘭を中心に常時4種類ほどの蘭を2万4千株ほど栽培し、毎月5千5百株を大阪や京都の市場へ出荷しています。蘭の原産地は、東南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域で、ハウスの苗は台湾から仕入れています。台湾では国をあげて蘭の生産・販売を奨励しており、このハウスは生産者仲間の縁で知り合った台湾の方の出資をきっかけに12年前に立ち上げました。

蘭に魅了された高校時代
経験を積み、栽培ノウハウを習得

 蘭に携わるきっかけとは。また事業を軌道に乗せるまでの経緯とは。

二宮 農業高校に通っていたころ、作業場で見かけたブルーの花に心を奪われたことがきっかけです。それまであんな色の花は見たことがなく、先生に品種を尋ねると「バンダ」という蘭の花だとわかりました。以来、どうしても蘭の栽培に携わりたくなり、卒業後は農業大学を経て、県内の胡蝶蘭を生産する企業で働き始めました。ところが現場は素
人ばかり。害虫被害や病気にかかる苗がたくさんあって困っていたのですが、熟練の方が入社されてから生産現場が一から改善され、良い花を咲かせるまでに至りました。この方の傍らで学んだことがさらに蘭への興味を深めることとなりました。
 以来、鹿児島、宮崎、愛媛、岐阜と国内の蘭生産現場を転々としながら知識と技術を磨いていきました。蘭の栽培は大変奥深く、本や指南書には載っていないノウハウを経験から吸収していきました。これらのノ
ウハウは、自分のハウスを持つようになってからも大いに活かされ、今では花持ちの良い美しい花を咲かせることができ、出荷先の市場関係者からも高い評価を受けています。

信頼される品質をキープ
出荷量も安定

 蘭は非常に高価で、日常ではあまり見ることがなく、贈り物で選ばれる花というイメージです。需要は十分にあるのでしょうか。

二宮 高価であるのは他の植物と比べて性質がデリケートで、栽培に多くの手間と費用がかかるからです。良質な苗を入れることはもちろん、温度・湿度では徹底した管理が必要です。このハウスでも開花用に設定された環境をキープするため、夏や冬のエアコン使用はもちろん、梅雨の時期は暖房と冷房の両方を入れて湿度を調整することもあります。開花までの5か月間、水やりや肥料の調整などもすべて手作業で行うため、人件費もかかるのですが、納得のいく品質を維持するため、栽培
から開花まで一貫生産しています。
 数年前までは関東から大量の蘭が市場に出回り、価格の下落で苦労したときもありましたが、近年の輸送費用の高騰でその数も減り、関西
の市場は関西の生産者が主流で取引されています。蘭は企業や店舗のOPENなどのお祝い事のほか、お悔やみ事でも使っていただけます。年間を通じて需要が少ない時期でも、良い花を出荷し続けて信頼性がついて
いることで、市場の生産者協議会に仕入れ量を確保してもらっています。営業は不得意ですが、今後も良い花の生産で勝負していきたいと思います。

人材教育に苦労
「想い」の共有で
ステップアップを目指す

 これまでの歩みの中で、壁にぶつかったり苦労されたこととは。

二宮 一番苦労したのは「人」でしたね。30代で代表になりましたが、それまでは蘭にだけ集中していれば良かったので、人の動かし方を習ったわけではありませんでした。従業員を抱えるようになったとき、一つの作業を指示すればよいのではなく、それをする理由までしっかり理解してもらったうえで作業をしてもらわなければ、作業にムラが出たり小さな違いが生じてしまいます。いかにして伝えるか、想いを共有してもらうことが本当に難しかったですね。また、従業員同士のぶつかり合いもあり、続けて人が辞めて困ったこともありました。
 作業の役割分担をしっかり決めることで作業の質と効率を改善し、また運良く昨秋より蘭栽培の熟練の方に来ていただくことができ、さらに品質が向上しました。
 今後も従業員の方々と力を合わせ、皆さんに喜んでいただけるような良い蘭の花を作っていけたらと思います。

株式会社 花職人
東近江市上平木町3497 TEL:0748-26-1675
http://www.flower-craftsman.co.jp/

びわ湖かがやき カンパニー vol.60 2016年6月 有限会社 楽市楽座「水茎陶芸の里」

びわ湖かがやき カンパニー vol.60 2016年6月 有限会社 楽市楽座「水茎陶芸の里」

有限会社 楽市楽座
近江八幡の長命寺の近く。「水茎陶芸の里」が創業したのは1989年のこと。10年後、先代から家業を引き継ぎ、業績を伸ばし続けてきた2代目代表取締役、いまいひさのりさん(滋賀県中小企業家同友会会員 東近江支部所属)を訪ねました。(取材/4月26日)
ファイル 1598-1.jpg
ファイル 1598-2.jpg
ファイル 1598-3.pdf

「琵琶湖ブルー」
「普段使いの日常食器」
有名焼き物ブランドとの住み分け

 「水茎焼」の販売・作陶体験スポットとして、ここ近江八幡は3
0年以上前から、また長浜にも店舗がありますが、業績を伸ばして来られた要因は何だとお考えですか。

今井 滋賀県の陶芸と言えば、最も有名なのが「信楽焼」です。土、焼き、細工の三つにこだわり、多くの作家たちが鎬を削りながら〝芸術品〞と呼ばれる高価な器をつくり上げています。
 陶芸作家ではない私たちが提供する「水茎焼」は、毎日使える日常食器で、誰でも気軽に作陶体験をしていただける陶器です。琵琶湖をイメージするきれいな「ブルー」というカラーリングに最もこだわり、日本古来の線画をベースとした和陶器です。
 単身赴任をする家族に「ふるさと滋賀を思い出してもらいたい」と〝琵琶湖ブルー〞の器セットを買いに来られるお客さま。また、〝郷土の自然〞をイメージする器として、結婚式の引き出物にも多くのご利用をいただいております。
 前に誰かに聞いてずっと心に残っている「いいモノが売れるというより、売れるモノが売れるんだ」との言葉のように、先代の頃よりブレることがなかった〝琵琶湖ブルー〞と〝郷土の自然〞という「水茎焼」
のコンセプトが、お客さまに認められ、支持され続けてきたことではないでしょうか。

勉強会、全員営業
さまざまな経験が
スタッフを強くする

 社員教育にも力を入れておられるとか。

今井 現在の従業員数は、近江八幡と長浜を合わせて14名です。陶芸指導、陶器販売、レストラン(近江八幡のみ)の仕事すべてを全員がこ
なせるように勉強会を重ねています。毎朝実践しているのは誰もが小学生のころに経験した100マス計算。業務上、暗算を早く正しくこなすことは大切なことです。その他にも時事ニュースのディスカッション、言葉遣い、整理、整頓、パソコン研修など、さまざまな研修を就業時間内に行っています。また、大阪・神戸など県外へ全員で出向き、自転車で企業や旅行会社を回りながら営業活動を行うこともあります。業界的にも仕事内容はキツイかもしれませんが、これら一つひとつの経験が、従業員たちを強くたくましくし、ここ数年では病気で休む社員がいないほどです。
 一方で有給取得率は100%。閑散期となる冬場は長期休暇を取得できる体制を整え、仕事とプライベートにメリハリをつけ、どちらも大切にできる環境を整えています。

湖国の「水茎焼」
「モノづくりの楽しさ」を
これからも伝えて

 長浜と近江八幡の陶芸教室のお客さま層とは。また、今後の展望などをお聞かせください。

今井 平成9年、滋賀県内での人気観光地である長浜に「ほっこくがま」をOPENしました。お客さま層は、黒壁に訪れる東京や東北地方など遠方の観光客がメインです。近江八幡の「水茎陶芸の里」は、作陶体験のほか、近江八幡の郷土食を取り入れたレストランを併設し、館内とバーベキューガーデンを合わせて一度に400人まで受け入れられる規模です。そのため、修学旅行生をはじめ、校外学習や子ども会、その他団体のお客さまを数多く受け入れています。近年は想定より多くのお客さまにご利用いただいており、これでも手狭になってきました。吹き抜けの木造施設も築30年以上になり、修繕を含め拡張したいところですが、
隣が神社であるためこれ以上の拡張が望めないのが悩みです。ここ近江八幡は比較的狭いエリアに観光地が集中しており、琵琶湖や長命寺にも近く、立地条件の良いこの場所から移転することも考えられません。
 そうであるならば、今ある近江八幡と長浜の2か所の教室・店舗で、一人でも多くの観光客の皆さまや子どもたちに「水茎焼」を見て触れて作陶体験してもらえたらと。
 自分でつくった器は、重くて実際には使いにくいものです。でも、押し入れに眠ってしまった器が、いつかひょっこり出てくると当時を懐かしく思い出すことができます。〝モノをつくる〞というのは人間の本能であり、とても楽しいことであることをより多くの人に体感してもら
いたいですね。
 これからも変わらず、琵琶湖ブルーの「水茎焼」を守り続けていけたらと思っています。

有限会社 楽市楽座
【水茎焼陶芸の里】
近江八幡市中之庄町620 TEL:0748-33-1345
【陶芸工房 ほっこくがま】
長浜市元浜町8-19 TEL:0749-68-2680
http://www.mizuguki.com/

※有限会社 楽市楽座 2017年度学卒採用募集中!
 採用情報はこちらより⇒http://www.jobway.jp/member/index.php?c_func=doyumenu&c_idpref=23&c_dvsearch=3&c_cdpref=25

「びわ湖かがやきカンパニー」に掲載希望の会員様は、同友会事務局までご連絡ください。
お申し込み多数の場合は、理事会等で掲載順を決めさせていただきますのでご了承ください。
滋賀県中小企業家同友会事務局
TEL 077-561-5333

びわ湖かがやき カンパニー vol.59 油藤商事株式会社〝エネルギーの地産地消〞

びわ湖かがやき カンパニー vol.59

油藤商事株式会社

油藤商事株式会社の創業は明治30年ころ。鉱山などの坑内を照らすカンテラ(携帯用の石油ランプ)の行商に始まり、油商として100年以上の歴史を刻み今日に至ります。4代目を担う専務取締役、青山裕史さん(滋賀県中小企業家同友会会員 湖南支部所属)を訪ねました。(取材/4月4日)
ファイル 1597-1.jpg
ファイル 1597-2.jpg
ファイル 1597-3.pdf

環境に悪いイメージだったガソリンスタンド
今までにない試みを

 県下で唯一、また全国でも数少ないバイオディーゼル燃料(以下BDF)を供給されていますが、BDFを事業化されたきっかけとは。

青山 ガソリンスタンド(以下、GS)で給油を済ませたトラックが黒煙を上げ、空気を汚しながら去っていく。洗車では膨大な量の汚れた洗浄水を垂れ流し、廃タイヤは環境破壊へつながり…。若いころは、GS=環境に悪い商売というイメージがあり、家業が好きになれませんでした。
 モータリゼーションが飛躍的に発展した昭和期を経て、近年はエコロジーが叫ばれる時代になりました。「ハイブリット、電気、水素エネルギーが注目され、ガソリン産業はいずれ衰退していくのではないか。これからの時代に合った、環境にやさしい事業とは」と模索していたとき、揚げ油などの廃油を精製して車を走らせる「BDF」の存在を知りました。環境問題への関心が高まる昨今、「BDF」というエコエネルギーに将来性を見出し、いち早く事業化へ向けスタートしました。

他社に先駆け参入
戦略性豊かなシステムを構築
未来へつなぐ地域密着事業へ

 「BDF」を事業化するためには、原料となる廃油の回収が困難なように思われますが。

青山 「ゴミの持ち込みお断り」のG S が増える中、その動きを逆手に
とる形で油藤のG S では缶や瓶、ペットボトルなどの資源ゴミを回収
し、「まちの資源回収ステーション」として他社との差別化を図りま
した。その延長線上で廃油の回収も行い、事業に賛同いただいた県内の企業や店舗さまと提携し、「廃油回収ステーション」として機能させるシステムも構築しました。
 現在の日本を動かしている世代が、実はエコに最も強い関心を持っている世代であることも追い風となりました。社会貢献活動が迫られる大企業ほど、「環境に配慮して」というキーワードに敏感であり、「BDF」の導入という当社の提案は企業の管理部門に積極的に受け入れられました。
 たとえば建設会社では、工事期間に「BDF」の利用をPRすることで入
札を有利にすることができます。また大型スーパーマーケットでは、店内で出るゴミを集める専用ゴミ収集車の燃料に「BDF」を活用されています。さらに大手メーカーでは、社員食堂から出た廃油と社員の家庭から出た廃油を集め、その廃油からできたBDFを使って物流車を動かすという社内での〝エネルギー循環システム〞を可能にしました。
 これらはエコ活動として今後も続いていく取り組みであり、当社はその唯一のパートナーとして手を結ぶことができたのです。他社が容易に追随できないシステムを先行して成し遂げたことで安定的な収益性を確保しました。今後新たなエネルギーが登場したとしても、〝エネルギーの地産地消〞として「BDF」は好意的に受け入れられ、事業が継続されると確信しています。

社員教育に力を入れて
パワーアップ
業界にパラダイムシフトを

 今後の課題やビジョンとは。

青山 発達障害など、心身にハンデキャップを抱える人を雇用し、ペットボトルなどの容器に入れて持ち込まれた廃油を空ける作業に就いて
もらっています。一つの仕事を誠実に一生懸命取り組もうとする彼らの働きは他の従業員への刺激となり、社内活性化につながっています。彼らに仕事を提供することで地域社会に貢献にしているというより、当社の方が彼らに助けられていると言えます。
 一人ひとりの能力を最大限に活かせる社員教育にもっと力を注げば、想像を超えるパラダイムシフト(革新的な変革)を起こせるのではないか。ひょっとすると、5年後はもっとおもしろいことになるのでは。お客さまのため、地域のため、自分も会社もより良くなるためのイノベーションを今後も追求していけたら。そしてまた、これまで存在しなかった新しい事業や仕事を世に生み出していけたらと思っています。

油藤(あぶらとう)商事株式会社(あぶらとう)

地域を巻き込んだエコエネルギー「BDF事業」は、新聞・雑誌・TVなどさまざまなマスコミにも取り上げられ、県内外の団体や学校などへの講演依頼にも対応してきました。
問い合わせがあれば「どんどん真似していただきたい」と、すべてのノウハウを惜しみなく提供。「つないだ縁は、何倍にもなって返ってくる」と青山さん。熊本、愛知、東京などではすでに同様の事業を手掛ける企業も出てきました。

【本社 豊郷SS 】 犬上郡豊郷町高野瀬645
TEL:0749-35-2081
【彦根インターSS】 彦根市里根町269-1
http://www.aburatou.co.jp/

「びわ湖かがやきカンパニー」に掲載希望の会員様は、同友会事務局までご連絡ください。
お申し込み多数の場合は、理事会等で掲載順を決めさせていただきますのでご了承ください。
滋賀県中小企業家同友会事務局
TEL 077-561-5333

びわ湖かがやきカンパニーvol.58 2016年4月号 株式会社 ハートコンピューター

びわ湖かがやきカンパニーvol.58 2016年4月号

株式会社 ハートコンピューター

昭和61年の創業以来、酒造業向けのパッケージシステムを販売する株式会社ハートコンピューター。変わり行く酒造業界を支えながら、企業としても成長し続けていくにはどんなことが必要なのか。専務取締役の高橋玲子さん(滋賀県中小企業家同友会会員 北近江支部所属)を取材しました。(取材/2月23日)

ファイル 1576-1.jpg
ファイル 1576-2.jpg
ファイル 1576-3.pdf


やる気と行動力を受け止め
TRYのフィールドへ導く

 明るくエネルギッシュな高橋専務ですが、入社のきっかけとは。また、社長が専務に重要なポストを任せられたのは、どんな理由からだと思われますか。

高橋 語学力を生かした仕事を経て、社長にお声がけいただいたことが入社のきっかけです。しかし入社以来、私は「働く環境」について、会社とぶつかることが多かったですね。多くの外国人に接する職場では、何語であっても互いに自分の考えや文化背景を伝えないと進まないことがそれまでの当たり前でした。一方、日本の企業で同地域の出身社員が多い当社では「なぜ?」に対しては「会社の方針です」、「顧客のためです」というやりとりが当たり前でした。
 当社もこれまで順風満帆だったわけではありません。突然取り組んでいた仕事が中断されたり、厳しい業務環境におかれたりしたこともありました。そんなときでも「会社の方針です」との問答は続き、「手伝ってくれた仲間に迷惑をかけたくない」という気持ちだけで何とか仕事を続けていたものの、「会社の方針です」との問答は続き、「社員を大切にしない」という反発心が募るばかりでした。
 しかし社長は、反発ばかりする野党のような私に対し、「そのエネルギーを反対側(与党)にもっていけたなら、きっと会社は変わる」と思っていただいていたようです。混乱期に誰もが手が回らなかった仕事を「私がやります」と言ったとき、社長は開発部の部長代理という役職を与えてくださりました。驚きながらも管理職に就いてみると、会社側の実情を理解し始め、それまで不満な態度を見せるばかりで、何がやりたいのかを伝える自分の原点を忘れていたことにも気づき、社長に謝り
に行ったこともありました。

3か月先の未来を作る

 現在の会社の雰囲気はいかがですか? 社内活性化に向けた進行中の取り組みなどは。

高橋 私の得意技はHooking(針をひっかけて引くイメージ)です。
背中を押す(PUSH)や、大きな力で引っ張っていく(PULL)は得意
ではありません。自分の人生は自分の足で歩くものであるから、一歩踏み出す勇気を持った社員には、小さな力であと一歩先までHookすることを心がけています。一歩踏み出したら、違う景色が見えることを自ら経験できる社員が一人でも多く育ってほしいと願っています。その流れを見つけ出すことも自分の仕事です。
 2001年よりスタートした社内報「生一本」がこの春で40号を迎えます。近年では若手社員が中心になって取り組んでいます。企画から発行までの制作期間に学ぶことは多く、次号はお客様の取り組みを取材するという一歩を自ら踏み出してくれました。
 また、昨年末より一年を4分割して決算をする「クオーター管理」を提案しました。これまでも「お客様への提供品質と納期を守る」ための取り組みはしてきましたが、「計画どおりに進める」価値観から先には進むことができませんでした。そこで「3か月先」という少しだけ先の未来を自ら作るのだという意識を持とう。積極的に3か月先の未来を読もう。ということに注力しました。一年後の仕事状況をイメージすることは難しくても、3か月先であればこれまでの経験と勘でイメージすることができます。でも、皆で読んだ未来は読み間違えることはあり得ます。3か月しか猶予がないのだから、予測した未来と違う状況になりそうなら、読み間違えたかも!想定外の事象が発生しつつある!と声を上げることをためらっている場合ではありません。3か月で達成したいシナリオが共有できていることで、リカバー、リルートも早くなります。どんな情報や能力があれば未来を自分たちのなりたい姿に近づけられるのか、次の四半期では工夫してもっと上手になろう!と意気が上がり、一年後、数年後の未来を皆がワクワクして実現できる会社になりたいです。

社員と会社をつなぐ役割
統制された会社への確立へ

 今後、取り組みたいと考えておられることとは。

高橋 私には〝やりたいこと〞が常にあふれ出ています。「クオーター管理」も会社やお客様のために成長したいという社員の誠実さ、希望をHOOKしただけです。皆の一歩踏み出す力が集まって大きな推進力になれば、また次の私のワクワクが生まれます。
 今は、データの一括管理と循環システムをつくること。専務になって気づいたことは、データの循環の重要さです。当社の販売管理システムであれば、出荷のための伝票一枚一枚が大切な最小データなのです。ならば、その最小データの集積によって上位者が決定した方針を遂行し会社が良くなり、働く人への遣り甲斐や価値として可視化されるような仕組みはできないものだろうか。昨今ではビッグデータなど外部情報とのコラボレーションもできるようになりました。社会や企業組織を構成する様々な立場の人の想いの循環が、データの循環として表され、お客様と共に発展できるようなシステム提供をしたいというのが私の夢です。
 専務という立場になりましたが、会社が継続でき、繁栄していけるのは「社員の力があってこそ」、「社員が働きやすい会社にしたい」
という想いはずっと変わっていません。現場を歩き、社員の目線で考えられる私だからこそ、社員が納得できる形で会社を盛り立て、社長に
は経営に専念していただけるよう繋いでいくことが私の役割だと思っています。

株式会社 ハートコンピューター
長浜市木之本町木之本1565
TEL:0749-82-5650
http://www.heart.co.jp/

びわ湖かがやきカンパニーvol.57 2016年3月号 株式会社 EGS

ファイル 1575-4.pdf

びわ湖かがやきカンパニーvol.57 2016年3月号 株式会社 EGS

株式会社 EGS
音楽イベントの企画・運営のほか、3D・CGを駆使した映像コンテンツ制作で業界大手からも注目を集める株式会社EGS。代表取締役の松崎悦子さんを取材しました。(取材/1月28日)

ファイル 1575-1.jpg
ファイル 1575-2.jpg

才能あるミュージシャンを応援したい

 音楽関連事業を手掛けられたきっかけとは。

松崎 昔から音楽が好きで、なかでも特に好きなジャンルはジャズ。趣味が高じ、約24年もの間、大津の瀬田を中心にジャズバーや飲食店を経営していました。その当時、ミュージシャンたちは、練習場所や演奏を披露する場があまりなかったので、声をかければプロ、アマチュアを問わず、ライブをしに気軽に店に来てくれていました。
 長年にわたり多くのミュージシャンたちを見ているうちに、才能のある若者たちをもっと支援していきたいという想いが強くなり、1999年、バーの運営を手伝ってくれていた若手アマチュアユニットの2人と共に、地域イベントや音楽ライブなどで演奏を提供できる団体を立ち上げました。私と彼らの名前から一文字ずつとって団体名を「EGS・ミュージックワークス」として活動を開始したのです。
 やがて団体は会社組織へ。当初は中小企業家同友会にもいろいろとアドバイスをいただきました。〝経営〞ということについて一から考え直すきっかけとなり、理想だけではない、ビジネスとして事業の実現を目指すようになりました。

音楽を通じて、まちを元気に
人脈と地道なPR活動が花開く

 会社設立から、経営が波に乗るまでの道のりとは。

松崎 ジャズバー時代に築いた人脈が財産となり、私たちは実力のあるミュージシャンたちをいつでも呼び集めることができました。ですか
ら一度、やらせてもらえさえすれば、絶対に期待に応えられるステージを作れるという自信はありましたが、その機会を得ることが、最も難しいことでした。
 最初はイベントを中心に相当数のライブを無償でこなしながら、企業のCMソングやテーマソングなどを提供していました。経営的にはギリギリでしたが、「音楽や文化事業がまちを変え、人々の心を豊かにし、元気づけることができることを証明したい」という一心で活動し続けていました。
 チャンスがめぐってきたのは、県や市のイベント実行委員会に入れてもらい、浜大津サマーフェスタに関われたときです。ノーギャラにも関わらず、レベルの高いステージを次々と提供し、大きな反響を呼びました。翌年はサマーフェスタを仕切らせてもらえることになり、新聞発表で来場者が2万人を超えるという大成功を収めたのです。これが大きな転機となり、次々と他の仕事も舞い込み、一気にフィールドが広がっていきました。

ネットにより激変した音楽業界
曲を彩る映像制作で業界をリード

 音楽イベントだけでなく、さまざまな映像コンテンツも提供されていますね。

松崎 2005年ころから日本の音楽が変わり始めました。楽器を打ち込ん
で録音していた時代から、コンピューターで電子的に音楽を作り出せる時代へ。プログラムを使って曲と歌詞を作り、人のような声で機械に歌わせる。その歌声に絵師と呼ばれる人が絵をつけ、絵を動かす。そのようにして創生されたキャラクターの音楽は、若者を中心に爆発的にヒットしました。クオリティの高い音楽がネットの世界で次々に生まれ、それは瞬く間に日本はもちろん、世界へと発信されていきました。これまでの日本の音楽業界における〝作られた流行り〞ではなく、ネットというアンダーグラウンドの世界で発信される無数の音楽の中から、〝自
分の好きな音楽を見つけたい〞と願う若者たちであふれていったのです。
 ちょうどそんなとき、ドラムをしていた美大出身のスタッフが、音楽に合わせた映像を作るようになり、それをニコニコ動画にアップし出すと、想像を絶する数のダウンロードを記録しました。すぐにその世界のメジャーなアーティストや大手企業から連絡が入り、彼に仕事の発注が来るようになったのです。

次世代の音楽シーンを滋賀から
若者に夢を

 今後の展望とは。

松崎 私は好きなことを自由にやれる環境をできる限り整えてきました。それが、スタッフたちの「もっと、やりたい。こうしたら面白い」という気持ちをあと押しし、結果的には業界最大手さえも舌を巻くような世界を作り出していくことになりました。
 彼らが世に認められ、メジャーデビューしていくことは、本当にうれしいことです。これまで「会社を大きくしたい」というより、ただ「音楽で人を幸せにしたい」、「才能ある若者を応援したい」という想いだけでした。だからこそ、人に恵まれ、ここまで来ることができたのではないかと思っています。
 今後もより利益性の高いイベントを受注して経営基盤を築き、さらに業界を牽引するような映像コンテンツを提供していけたら。首都圏ではなく、滋賀からそれを発信することで、地元の若者たちの夢を拡げていくことができたらと考えています。

株式会社 EGS
野洲市小篠原820-16
TEL:077-535-5057